ep20 地下水道の悪夢 闇にはうもの
三日目の試合が終わりフェイが宿舎に帰ると、そこにリコが待っていた。
彼は地下下水道で起きている連続殺人事件について調べていると言う。地下下水道で殺されたのは、リコ配下のあの四人を含む五人。リコはその事から洗礼の儀式や緒戦の爆弾事件を恨んだフェイがモンスターの仕業と見せかけて殺したのではないかと考えたのだ。
これから下水道に調査に行くというリコに、フェイは潔白を証明するために付いていくと申し出た。
シタンも加えて現場に赴いた三人は、そこで不可解なゲル状の物質と「赤い化け物」というダイイングメッセージを発見。何者かの鈴の音に緊張しつつ下水処理施設に向かった彼らは、そこで鈴を発見する。
その鈴が化け物の持ち物だと推測した三人は、鈴を鳴らして化け物をおびき出した。
灼熱の雨を降らせる化け物と戦った三人は、激しい戦闘の末これを打ち倒した。
「こいつは一体なんなんだ……。なんで鈴なんか……」
化け物の正体がわからず困惑するリコ。
「人並みの知能があったようですね。……いや、残っていた、と言うべきですか……」
シタンは何かを知っている素振りだった。
とにもかくにも、事件は解決した。しかしこの戦闘でリコは腕に怪我を負ってしまっていた。リコは先に宿舎で待っている、といい先に街に帰っていった。
2人も帰ろうとしたが、シタンが化け物を手厚く葬りたいと言う。フェイは先に外で待つ事にした。
シタンと合流し、宿舎に帰るとリコが待っていた。リコの腕の心配するフェイだったが、リコは手加減など無用と言い、去っていった。
その頃、ゲブラーのブリーフィングルームでエリィ以下ランク達特殊部隊の面々が上官から任務の説明を受けていた。
大質量爆弾での飽和爆撃。その旗艦の護衛だった。ブリーフィングの後、エリィは大袈裟すぎる作戦に難色を示した。特殊部隊のメンバーはラムズの粛清だと言うが、エリィは彼らだって同じ人間で、それを一方的に粛清するなんて理解できないと吐露した。
一級市民がそんな考えを持っているとは意外だ、と驚くランク。
軍旗に背いて第三市民に逆戻りするのはごめんだと言うメンバーに、エリィは任務は遂行する。ただしヘヒトの護衛だけだと答えた。
「…で、その結果後で何が起ころうと見ない振りを決め込む訳だ。」
「…仕方、ないでしょ…」