ep45 孤独な狼 闇の底をかける
エリィの家を出た後、フェイは第2級市民層の監視塔へ向かった。そこではシタンが待っていた。
彼はあの観艦式を映像で見て、フェイの行動を推測し先回りしていたのだ。
二人はシタンのIDを使って監視塔を抜け、第3級市民層へ向かった。
その頃、エリィは家を抜け出そうとしていた。メディーナとエーリッヒはそんな娘に語りかけた。
「貴方の思うようになさい。それと、貴方はまぎれもなく私の子よ」
「私のIDカードを持って行け。…自分の選んだ道を歩く……それは、人の本来の姿なのだ……」
二人に別れを告げ、エリィが家を出ようとした時、帝室警備隊が彼らの家に現れた。
軍警よりも遥かに地位の高い警備隊が来た事で、エーリッヒはエリィがガゼルの被験体にされるのだと知った。
彼は3級市民への降格を覚悟で警備隊に反抗、エリィを逃がした。