ep52 追放されし者 神の楽園に帰る

出撃前夜、フェイはエリィにユグドラシルに残るように強い口調で言った。

彼の気持ちを分かっていながら、その辛らつな言葉にエリィは涙して走り去った。

自分の物言いを反省して追ってきたフェイの想いを受け取ったエリィは、彼の戻るべき場所として帰りを待つ事を決意。二人はお互いに心を通わせ、愛を確かめ合った。


神の眠る楽園マハノン。それは一万年前に墜落した航宙船エルドリッジの中央ブロックだった。

襲い掛かるソラリスの軍勢を蹴散らしながら奥へと進んだフェイたちは腐りかけた巨大生命体を発見、これを撃破した。その巨大生命体こそ生体兵器デウスのなれの果てだった。

デウスを破壊しさらに奥へ向かった彼らは、エルドリッジの巨大な中枢コンピュータがある広間に出た。

ラジエルの樹』と呼ばれるそのコンピュータこそが、ガゼルが求める神の知恵の源だった。

彼らはそこから、先史時代について知った。星間戦争。その終結の為に作られた星間戦略統合兵器システム『デウス』と、その端末兵器群。ガゼルが全宇宙の支配者として君臨するための情報がそこにはあった。

それらの情報を収集する彼らの前に、カレルレンとグラーフが現れた。フェイたちは、グラーフの操るオリジナル・ヴェルトールに一蹴され、なす術もなく虜囚となった。

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